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成年後見制度の問題点と家族信託の将来

生前対策の専門家、行政書士事務所カーズの木村です。

今日は成年後見制度の問題点について書かせていただきます。

 

成年後見制度の問題点

意思能力が低下してしまったり、または、将来に備えて今のうちに「成年後見制度」を利用しようとお考えの方が増えているようです。

その考えは非常に大切なんですが、「成年後見制度」で、その方たちの想いをしっかりと叶えることができるのでしょうか?

 

成年後見制度とは?

「成年後見制度」とは、認知症や精神障害などにより、判断能力が低下してしまった人を守るために、弁護士、司法書士、行政書士、介護福祉士などの専門家が本人に代わって財産管理(運営は原則出来ません)、契約行為を行なうことが出来る制度です。

既に判断能力が低下している場合は「法定後見」、まだ判断能力がある場合は「任意後見制度」を活用します。

「後見制度」を活用すれば、後見人(先ほどの弁護士等)が、本人の預貯金管理、不動産の売却代行、介護施設の手続きをすることができます。

 

成年後見制度の問題点

①不正が増加している

「成年後見制度」が開始されると、後見人が本人に代わって財産を管理を行ないます。残念ですが、その後見人(親族が就任した場合)が本人の財産を着服する事件が頻発しています。

平成27年の報告では、不正件数521件、被害総額は30億円以上にのぼります。

もっと衝撃的なのは、弁護士や司法書士などの専門家による着服もあることも報告されているのです。

後見監督人制度などを活用すれば減る可能性があるかもしれませんが、それでも本人の意思が確認できないことをいいことに、そういった事件が後を絶たないというのは残念でなりません。

 

②親族が「成年後見人」に就任するとは限らない

本人の意思能力が低下してしまうと、法定後見制度を活用することになりますが、その場合ほとんど親族が後見人に就任することはありません。

前述したとおり、弁護士や司法書士が後見人に就任されます。要するに、本人とは縁のない他人に財産管理を任せることになります。

その就任は家庭裁判所が決定します。ですから親族との相性はまったく考慮に入れませんから、うまくいくかどうかは未知数です。また、相性が悪いと言っても途中で後見人を交代してもらうことは事実上不可能です。

 

③不便なことがたくさん

「成年後見制度」を活用して原則として、できなくなることを箇条書きにします。

1.相続税対策としての生前対策

2.賃貸アパートの建て替え、売却

3.生命保険などの契約

4.株式などの投資

要するに、後見人の役目は本人の財産を守ることで、運用したり、減らして投資していくことなどはもっての外です。

 

④ランニングコストが生涯続く

ランニングコストとは、後見人に支払うお金のことです。これは本人が能力を回復するか、お亡くなりになるまでずっと続きます。

後見人は財産を守ってくれる訳ですが、もちろん仕事として行なうわけで、その財産から毎月の報酬を支払い続けなければなりません。

後見人への報酬は月平均で2~6万円です。例えば、毎月3万円の報酬として8年間続いた場合、3万円×12ヵ月×8年間=288万円のコストが掛かります。本当に財産を守っていると言えますか?

「お金が掛かるから途中でやめます」は通用しません。

 

「後見制度」を活用する場合は、そこまでしっかり検討していかなければなりません。

 

「後見制度」の代わりは、やはり「家族信託」がおすすめです

後見制度は意思能力の無くなった方には便利な制度と言われており、長野県岡谷市でも来年に向けて専用窓口を設けるとの話しがありますが、同時にデメリットが非常に多い制度であると言えます。

一般市民が、各市町村の窓口で「成年後見」制度を利用したくて説明を聞いたあと、断る確率が高いとのお話しを、先日介護福祉士の方からお聞きしました。

現在か東京を中心に「成年後見」制度から「家族信託」を活用するケースが主流になってきております。

 

長野県での普及はまだまだこれからでしょうが、今回の「成年後見」制度のデメリットがほとんど解消されている制度がこの「家族信託」です。

「家族信託」は、長男などご自身の家族に大切な財産管理や運用を任せる制度です。

信託契約を結ぶための初期費用は掛かりますが、毎月のランニングコストは掛かりません。

リーズナブルで使い勝手の良い、この「家族信託」制度を是非活用して、安心した人生を送っていただきたいと願っております。

「家族信託」を含めた老後の最適な生前対策について、いつでもお気軽にご相談ください。

 

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